Statement



私が目をはなせないのは、
土、そこにいる小さな虫、そして根をはる植物たち。

土に触れる手のひらから伝わるのは、その温かさと
そこから生まれ、はぐくまれ、やがて朽ちる
いのちのサイクルや息づかい。

粘土をこねるように版に向かう。
幾度も向き合い様々に痕跡を刻む。
土のように豊かになるように。

紙に刷り取られた版の表情は、
時に私の意思や作為を超えて
自然の中で生み出されたいのちのうごめきのように見える。

刷り取る行為にそのような瞬間を求め、
版での表現をつづけている。